「 ド ロ ー イ ン グ か ら 建 築 へ 」建築ごとに、そのもっとも肝のところは、ずいぶんと違います。ある建築にとっては、そのすばらしく明解な構成が肝なのかもしれません。また他の建築にとっては、その空間が持つ得も言われぬ空気感こそが肝にあたるのかもしれません。どういう側面が最も大事なのか、は、建築によって、異なります。だからこそ、建築には無限の可能性がある、とも言えるわけですけれど。
肝とすることが異なれば、その建築をもっとも的確に表現する方法も、おのずから異なってきます。同じく
ドローイングで表現するにしても、その描きかたは、その建築の主題によって、ずいぶん違ってきます。「いい
ドローイングの描き方」というのがあるのではなく、求める建築の主題ごとに異なる、無数の「適切な」
ドローイングの描き方があるのです。
このことを逆から言えば、あるドローイングの描き方、表現には、そこから自然に導き出されてくる建築の姿があるはずです。「その
ドローイングを見て『いいなあ』と思うこと」を体現する建築が、きっとあるはずなのです。
だから、あなたが今まで見たことのない
ドローイング表現を考えてみてください。そして、その表現方法にあった建築を構想してみてください。
何が求められているのか、もっと知りたい人は、去年の「青木淳と建築を考える」(
http://envopenstudio.blog36.fc2.com/)を覗いてみてください。きっと参考になるコメントが見つかると思います。というのも、今年の課題は、去年の課題と、<模型>を<
ドローイング>に置き換えただけの違いしかないからです。楽しい案を楽しみにしています。
青木淳
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- 2010-07-21
- 課題文
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